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医療ニュース
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熱中症とは…
体温42℃から生還したヒトはほとんどいません。暑熱な作業環境で身体を使う場合、体温が38℃以上にならないように、汗を出して皮膚表面で蒸発させ熱をうばうことで身体を冷やします。
しかし、汗は血液中の水分と塩分を使いますので、食事や水を摂取しなければ、身体の水分と塩分が不足していきます。
水分の不足は、脳への血流不足となり、めまい、吐き気、頭痛、ねむけ、言動の異常などの症状を引き起こします【熱虚脱】
水分だけ補給して塩分を補給しないと、筋肉のけいれんを引き起こします【熱けいれん】
体温が40℃に至り脳の体温中枢が麻痺すると発汗停止や意識消失の後、死亡することもあります【熱射病】。(【日射病】とは直射日光の下で生じた熱中症のことです)

日常生活と熱中症
気温、湿度等が同じ(WBGT*が同じ)作業現場でも、それぞれの生活習慣や個人の体質等の違いによって、熱中症を起こす人と起こさない人がいます。
たとえば、食事をぬいていたり、また、睡眠が不足していたりすると、仕事中に熱中症にかかることがあります。
特に5月から9月の暑い時期には、始業時に、職場を監督する立場にある人は作業者ひとりひとりの顔色を見たり、声をかけてりして、食事をぬいている、睡眠が不足している、脱水症状(のどの渇きを訴えている等)があるなど熱中症にかかりやすい体調の作業者がいないかを確認することが大切です。そのような作業者がいれば、体調が回復するまで暑熱作業を避けるなどの配慮が必要です。
*WBGTとは…熱中症予防のための指標で、気温だけでなく湿度や輻射熱が加味され、WBGT25℃以上になると熱中症の発生が増えるので十分な警戒が必要とされています。

始業前と終業後の過ごし方
《始業前》
●朝食をキチンととりましょう。
●暑い中を駆けつけて出勤したりするなど、通勤で体力を消耗することのないよう余裕を持った通勤をしましょう。
●始業時、身体の調子の悪いときは正直に監督者に報告しましょう。
《終業後》
●アルコールの飲み過ぎは尿量を増やし、脱水症状を起こしますので油断は禁物。飲んだときには、のどが渇いていなくても、水分を十分に補給しましょう。
●夕食はキチンととりましょう。
●汗をかいて扇風機やクーラーなどの風を当てたままで寝るとカゼをひくことがあります。室内温度は28℃程度までに調節して、風が直接当たらないように工夫しましょう。

休日の過ごし方
クーラーの中ばかりの生活では身体が暑さに慣れません。朝夕の涼しい時間を利用して運動をする習慣をつけましょう。
いつも汗をかいていると慢性的に体液が減少し、消化液の分泌も低下するので食欲が減退しますが、献立を工夫してビタミンや塩分をとりましょう。また、ダイエットなど意図的な減量はひかえましょう。
熱があると思ったときは、無理な運動はやめましょう。

生活シーンにおける熱中症
●運動競技における熱中症
競技性のある運動ではつい無理をしがちです。特に、WBGT28℃以上では激しい運動は延期あるいは中止する必要があります。運動を行う際は、こまめに休憩を取ること、運動前から塩分(電解質)を含んだ飲料等で水分と塩分を補給すること、体温をチェックすることなどを励行しましょう。
●レジャー施設における熱中症
炎天下で長い間立っていたりすると脱水状態から熱虚脱に陥ることがあります。水筒やドリンクを準備しておきましょう。
●コンサート会場における熱中症
狭いところに詰めかけた大勢のヒトの身体から生じる発熱と湿気で、WBGTが上昇していることがあります。出かける前からの水分と塩分の補給が大切です。
●海水浴、登山、旅行における熱中症
暑い行楽地に行く際にも塩分を含んだ飲料等を持参しておくこと、また、こまめに飲むことが大切です。また、直射日光を避ける場所を選んで歩いたり、つば広の帽子など日除けを利用したりすることも重要です。

運動中の予防対策
運動における水分と塩分の補給では、特に、開始前から補給しておくことが大切です。
水だけの補給は熱けいれんを起こします。塩分を含んだ飲料を冷やして飲むのが現実的でしょう。また、すぐ飲めるような備品を用意しておきましょう。
運動中もなるべく直射日光を避け、日除けを利用しましょう。水をかぶることも身体を冷やすのに効果的です。
運動の合間などで短時間冷房に入る場合には、皮膚表面が冷たくなるほどに冷やすと体熱が身体の内側にこもってしまうことがあります。休憩室の室温も24℃程度までが適当でしょう。
【医中央労働災害防止教会より】






【class A(R) 薬局の健康情報紙】June 2010より