走ることを趣味にしている方が最近多くなってきました。
全国でもマラソン大会が多く開催されています。
そんななか
走ると足の裏が痛い、朝起きてしばらくは歩くと痛いといった症状に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
ずいぶん前になりますが、マラソン大会のボランティアに参加したときにも、足の裏の痛みがあってしばらく走れていないというお話をする方を何人も見ました。
今回はそんな足の裏の痛み「足底腱膜炎」について書いていこうと思います。
足底腱膜とは
腱膜と書きますので、腱という組織で作られています。
本来、腱は筋肉の両端にあって、筋肉の収縮を骨に伝えたり、その収縮の具合を測って脳に「今○○筋はどのくらいの長さだよ」と教えてくれています。
腱という組織は自分で収縮することがないとされています。
力が加わっていなければ一定の長さに固定されて、引き伸ばされれば少しだけ伸びて元の長さに戻ろうとする力が発生します。
自分から長さを変えたり、力を抜いて弛緩することのできない組織になります。
そんな足底腱膜が、なんらかの理由で炎症を起こしてしまうことで痛みを感じるのが「足底腱膜炎」です。
腱膜だけが痛むとは限らない
足の裏の痛みだと、足底腱膜炎を疑うことが多いですが、足底腱膜をはがしたところにはほとんど同じ形状の筋肉があります。その筋肉をはがしたところにもまた、別の筋肉がいます。
それぞれの筋肉の役割から、特定の足指を伸ばすと痛いとか、荷重負荷以外の刺激でも痛みを感じることがある場合は、腱膜以外にも痛めている場所があるかもしれません。
単純に走らないでいれば、使わなければ痛みは落ち着いてくるかもしれません。
しかし、ランナーにとっては走っても痛くない状態にならなければ治ったとは言えませんし。
走らない方であれば日常生活で階段や歩くことで痛みが出ては困ります。
痛みなく使えるようになるまで時間が掛かっている場合は足底腱膜炎に注意しつつも、根本として痛めている場所が予想と違っているかもしれないことを考える必要があるかも。
どうして炎症を起こすの?
では本題になります。足底腱膜炎が起きてしまうのは何故か?
炎症するということは、通常の状態よりも負荷が大きくなっているはずです。
ですが最初に書いた通り、腱膜は自分で長さを変えることが出来ません。
周りの筋肉や周辺の関節の影響で状態が変化したり、負荷が集まったことで炎症すると考えられます。
それはどんな影響か?
偏平足
まずは腱膜が引き伸ばされた場合です。横側(内くるぶし)から見ると足底腱膜は足裏の一番下で前後に長く付いています。
腱膜が一定の長さをキープしていることで土踏まずが作られていますが、この土踏まずが他の関節の影響によって崩れてしまうことがあります。
そうすると図のように土踏まずが潰れて腱膜が前後に引き伸ばされてしまいます。
このように引っ張られてピンピンに張った状態で走ったり跳んだりして負荷を掛ければ、足底腱膜が傷ついてしまうことが想像できます。
ハイアーチ(甲高)
反対にアーチが高くなっていて腱膜が縮んでいる状態になっていることでも炎症を起こす可能性があります。いつもの状態に比べてハイアーチになっていると、腱膜は縮んだ状態でいることが長くなり、本来の柔軟性を失っていきます。
いつもより伸びにくい状態になってしまったところに、走る・跳ぶといった負荷を加えることで腱膜が無理やり引き伸ばされたら。
というのがハイアーチによる腱膜炎の可能性です。
同じ腱膜炎ではない
上に書いた二つの状態はどちらも「足底腱膜炎」です。しかし、性質が違ったものであり対処の仕方も変わってきます。
どちらも使っていなければ痛みが落ちきますが、落ち着いてからの対処が違うのでその選択を誤った場合、いつまでも痛みが取れない・再発することが予想されます。
他にも、足底腱膜はカカトの骨を中継してアキレス腱とも連動しています。
ふくらはぎやもも裏の筋肉の状態からも影響を受けますので、そちらにも注意したいです。
まずは腱膜炎だけの問題か?
それからどうして腱膜炎になるのか?
どういった対処が自分には合っているのか?
という点に気を付けていく必要があると思います。
今回大きく二つに分類した
「偏平足」「ハイアーチ」
については後日「足底の痛みの続き」としてそれぞれの起きる背景や考えられる対処を書いていきます。
良かったら続きもよろしくお願いします。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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