ヘルニア=腰痛はウソ 腰痛の誤解 前編

船橋 腰痛 整体

【レントゲンでは見えない】

病院に行ってヘルニアと言われた方へ

レントゲン撮影の画像を見てヘルニアと言われた方へ

それは確定ではなく、あくまで推測です。

ヘルニアは背骨の間にある椎間板という場所が圧迫されて起きます

椎間板の中にあるクッション材が膜を破って外に出ている状態です

ここで重要な事は
「レントゲンは主に骨が映る」
「レントゲンには椎間板や軟骨は映らない」

つまり、レントゲンだけでは椎間板から中身が出てヘルニアになっているかは判断出来ないのですね。

どんな名医でもさすがに写っていないものを判断出来たら人を超えてしまいます。

椎間板や軟骨の状態を確認するにはMRIを撮影しなければいけません。

ではMRIで椎間板を確認すれば腰痛の原因は判明するのか?

軟骨や椎間板の状態を確認出来るMRIによってヘルニアになっているかの判断が出来るようになります。

ここで一つとても有名な研究をご紹介します。

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1995 Boos.Nらによって報告されたものです。

腰痛と坐骨神経痛を訴える患者さん46名を集めて、そのそれぞれの患者さんと年齢や性別、仕事や日常動作など、腰痛以外の条件がなるべく似ている46人の腰に痛みのない健康な人を集めます。

そして、腰の痛くない方々の腰椎をMRIで撮影。

撮影した画像が誰のもので、腰痛があるのかなどを知らされていない2名の医師によって状態を観察します。

結果
「腰痛の無い」方々の85%に椎間板になんらかの変性が見られ

76%の方はヘルニアになっているという診断結果となりました。

この研究は腰痛界のノーベル賞といわれているVolvo賞を受賞しています。
(あの車のVolvoです。)

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この研究によって分かったこと
「腰が痛く無い」のに「ヘルニア」になっている。

無症状性のヘルニアは結構多いと言うことです。

私は腰痛で、ヘルニアがあるんです。

そのように状態を説明される方は多く、今もヘルニア=腰痛、と考えられている、信じられている傾向が強いことを感じます。
しかし、今より20年以上前の時点でこのような研究が行われ、研究者の間ではレントゲンやMRIをはじめから使うことに疑問が持たれています。

ヘルニア 整体 船橋

【腰痛と手術】

(フリー画像をお借りしています、全体が移っている3つの四角いものが腰椎で、間の黒く映っているものが椎間板、右側に縦に走るのが脊髄です。)

ヘルニアが見つかっても腰が痛くない人が結構いるというのは「ヘルニアなんです、それで腰が痛くって」っていう方からするとショックかもしれません。

中には、手術をすでにされている方もいるかもしれません。

椎間板から中身が飛び出て、その中身が神経を圧迫して脚が痺れたり、腰が痛くなったりすると言われていたけれど、飛び出ているのに症状が出ない人がいるのはどういう事でしょうか。

症状が出ない人もいるけれど、やはり飛び出たヘルニアを手術で取り除いたら良くなるのか?

こちらも色々な方が研究をされていますが。

いくつかの研究では

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手術をしないで運動や、ストレッチ、知識の指導という体にメスを入れない治療と比較した場合。

痛みなどの症状の改善において、手術をした場合と比較して。

短期的(36ヶ月)には効果が高いがそれ以降はあまり変わらない。

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症状の改善具合も半年くらいで落ち着いてきますので、入院して手術をしたら少し早く症状が改善するけど手術をしなくて36ヶ月後には同じくらい改善する。

どうしても、仕事休んででも早く良くなりたい、そんな状況でもない限り手術は勧められない、という事ですね。

でも手術をすること自体が疑問視される研究もあるのです。

この他に、腰痛の治療に手術は有効なのかを調べた研究ではこんなものがあります。

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アメリカのメーン州にある3つの地域で、腰痛の患者さんに対する治療の内容と症状の改善度合いについて比較したもの。

手術の実施率が高い地域の方が改善度合いが低いという結果になった。

原文

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たくさん手術をしている地域ほど改善度合いが低いというのは驚きですね。

ヘルニア=腰痛
ヘルニアは腰痛の原因
という考えは変わって
「原因となるかもしれないけど可能性は恐ろしく低い」と考えられています。

そして、椎間板や腰椎の状態の悪さが腰痛に繋がっているという考えと同じく、今までは正しいと考えられていた事も研究によって違うのでは?と疑問が出る結果が出来ています。


腰が悪くなるのは負担のかけすぎ?

腰痛の手術で多いのは、椎間板ヘルニアの飛び出したクッション材を除去するもの。

他にも腰椎(背骨の腰部分)自体の変形で飛び出た骨の棘を削るとか、脊椎同士を器具で固定する手術もあります。

ほとんどの目的は腰椎や椎間板を元の綺麗な状態にしようとするもの。

じゃあそれはどうして変化してしまうのか?

腰に負荷を掛けるとヘルニアになりやすい?
体重が重いと関節が悪くなる?
そう思われている方も多いかもしれません。

このような2つの研究があります。

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1.一卵性の双子115組に仕事と生活のアンケート。
そしてMRIで椎間板の状態を観察。

結果、体の負荷が大きい仕事をしている事や、激しいスポーツをしている事によって椎間板の状態に大きな差はなく、遺伝的な影響の方が大きいのではないか。

2.同じく一卵性の双子を44組に集まってもらう。
こちらは体重が8kg以上、平均13kgの差がある双子達。

MRIによる観察と、骨密度が計測されました。

体重の重い方が骨密度が高く、椎間板の状態も良かった事が分かりました。

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運動や仕事での腰の負荷や、体重が重い事はどちらかといえば腰骨にはに良いという事です。

医療が進歩して腰痛に関しても色々な事が分かって来ました、しかし腰痛になる人、慢性的に痛みを抱えている人は増え続けています。

それは以前に比べて体を動かさなくても良い、パソコンなどのデスクワークが増えたからではないか、とも言われています。

今まで正しいとされていた事が実は違うかもしれない、そういった事は腰痛に限らずたくさんあります。

より良い知識を持って慢性の痛みを解消していけるよう、痛みを抱えている人たち自身も学ぶ必要があると感じています。

レントゲンやMRIは最初から使わなくてもよいのでは。
手術をしなくても改善出来る可能性が高い。
負荷はかけた方が腰には良い。

じゃあなんで腰が痛いんだ?
どうして慢性的にずっと続くし、治療してもらってもまた痛くなってしまうのか?

次回はこの辺りをテーマにしていきます。

もっとこれが知りたい、腰痛以外にも聞きたい事がある、という方は気軽に質問して下さい。

【当院の場所】

手技整体院 咲蛙(しょうわ)

京成線 京成船橋駅から徒歩5分

千葉県船橋市本町2-29-8 マルヤスビル2号室(1階)

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